タイトー 『スペースインベーダー』の修理 (3枚目)

もうそろそろ10枚目に突入する『スペースインベーダー』基板の修理日記です。またしてもジャンクを譲って頂いたので、ひとまず動くところまで組み上げていきます。

汚かったのでママレモンで洗浄して乾かしました。ROMボード以外は「TAITO」の文字がないのでコピーじゃないかと思います。

通電前にテスターで導通確認をすると、GNDと12Vがショートしています。

おなじみになりつつあるCPU上のタンタルコンデンサが原因でした。最近だとタイトーブラジルの『インベーダー』基板を使った『ギャラクシアン』こと『GALACTICA』もこの故障がありました。

今回のROMボードは2708だったので、2708用のチェックROMを準備する必要があります。といっても簡単で、2716のテストROMを前後に半分にしそれぞれ焼くだけです。前半をIC36、後半をIC35へと刺します。

幸運にもDRAMは問題なさそうです。UFO-Hの音が出ず、EXTRAの音が「ブブブッ」といった不穏な音を放っています。

UFO-Hは回路図だとICのLM3900が原因に見えるのですぐですが、EXTRAはLM3900を通っていないので気になります。手っ取り早く直りそうなUFO-Hから着手しましょう。

UFO-Hは回路図上だと「UFO-HIT」とあるIC33のLM3900です。交換したら音が出ました。

EXTRAは回路図上で「EXTENDED PLAY」です。AMP4 = VR5に該当します。

VR5のハンダクラックとジャンパの断線が見られます。他の基板を見る限りこのAがジャンパされているので、これもジャンパして大丈夫でしょう。

VR5のハンダ盛りとジャンパをして立ち上げるとEXTEND音も無事に再生されました。

ROMを元に戻して立ち上げました。問題無く『スペースインベーダー』が立ち上がってプレイできます。

1時間ほど付けっぱなしにし、1P2P共に3面まで遊びました。特に問題ないように見えるのでこれで修理完了とします。

【作業内容】
・フラットケーブルの調達
・中央ボードのCPU近くのタンタルコンデンサ(16V22μF → 25V22μF)交換
・IC33のLM3900交換
・VR5へハンダ盛り
・上ボードへのジャンパ復活