カネコ 『エアバスター』の修理

『ヘビーユニット』の基板を買って1コイン1周を達成したので、後継作であろう『エアバスター』の基板を遊ぼうと引っ張り出してきました。すると再生される音量が妙に小さかったので修理してみます。

脚が折れそうですがサウンド部分のカスタムチップであるPX4460を取り外しました。この黒い樹脂?はエタノールとカッターナイフで何とかなるので剥がします。

樹脂を剥がしコンデンサ(16V47μF)を取り外しました。風前の灯火だった脚も全て無くなりました。

16V47μFのコンデンサと脚を付け、基板に戻します。表面実装のコンデンサを取り付けるのは『ナムコ クラシックコレクション Vol.1』の修理以来です。

音も大音量で出るようになりました。これで修理完了でしょう。

「PX4460がちょっと斜めに付いているな・・・」と思い触ったら脚が折れました。パターン自体が限界だったのでしょう。

このカスタムを何とかするというのも現実味がないので、基板上に用意されている空いている回路を利用できないか調べます。

アンプ(LA4460N)からPX4460へは以上のピンが繋がっています。

LA4460Nのデータシートを見ると(4)からは6.3V47μFのコンデンサと0.01μFのセラコン、1.5kΩの抵抗に繋がっています。テスターで当たりつつ調べると『エアバスター』の基板はデータシートと同じ回路のパターンを用意しているように見られます。つまり『エアバスター』はPX4460がダメでも何とかなるという結論になります。

データシートを元に調べたIC表です。

自分を信じてIC表に基づいてパーツを付けていきます。

一通り取り付けました。起動するとちゃんと音が出ているので、『エアバスター』にはPX4460は不要ということで間違いないでしょう。カスタムがどうにもならなかった場合は参考にして頂けますと幸いです。

一通りエンディングまで遊びましたが問題なかったので修理完了とします。散々指摘されていますが、『エアバスター』のED曲は劇場版『機動警察パトレイバー』の「朝陽の中へ」に割とそのまんまな気がします。これは「『パトレイバー』みたいな感じで作ってよ!ほらこれがCD!」といった感じで企画が作曲に発注するとこうなる可能性が高いです。

好きな曲を「こんな感じで」と渡す発注は往々にしてありますが、そこからどこまで原曲に忠実にするのか、どこまでのものを通すかというのは企画とサウンド間で上手いところ決めてください。

【作業内容】
・PX4460のコンデンサ交換
・基板の空いている部分にパーツの取付