ナムコ 『ナムコ クラシックコレクション Vol.1』 の修理

色の表示がおかしい『ナムコ クラシックコレクション Vol.1』を預かりました。昔からこの症状自体は知っていましたが、実際に自分がなんとかするというのは初めてです。

明らかに滲んでいるというか、白が強く出過ぎているように見られます。

タイトル画面はまともに見えますが、『ゼビウス』は色の滲みが顕著に出ています。

ビデオアンプのLM1203N付近のC20,C21,C22(それぞれ25V4.7μF)を交換すると直ると言われているので交換していきます。

コンデンサを取り外し、綿棒とエタノールで掃除をしてから交換していきます。取り外しはドライバで根元の方を掴み「グリッ」とひねる感じで取るのがいいのではないでしょうか。外すと明らかに液漏れしている臭いがします。

C20,C21,C22の3つを交換しました。LM1203Nの(1)=VCCと(7)=GNDに470μFのコンデンサを付けるとおまじない程度には良いと聞いたので付けています。

ビデオアンプ近くのボリューム(明るさ)を調整してもまだ残像が出ます。アンプ付近の他のコンデンサも劣化しているはずなので、ついでに交換してみたいと思います。まずコンデンサを買うところから。

秋葉原で買って帰ったものはどうにもサイズが一回り大きいので、結局モノタロウで買い直しました。表面実装タイプの電解コンデンサは、少なくとも大きいサイズと小さいサイズがあるので皆さまも本当に注意してください。

映像周りのコンデンサを一通り交換しました。フラックスを活用することで、綺麗に半田付けをすることができました。フラックスを塗る→仮ハンダする→反対側を本ハンダする→仮の方にもう一度フラックスを塗りハンダ、とやると確実に付くと思います。

改善はしているのですが、それでも白が一部滲んでいます。またゲーム画面(特に『ギャラガ』)によって輝度がまちまちになっているのも気になっています。

ここまで対応して解決しないとなると、モニターの相性を疑うべきだと判断しました。時代的にも合うナムコのエクセリーナII(モニター基板はMS9-29)で立ち上げてみます。

色も輝度もしっかり出ていますのでモニターの相性だと思います。ただビデオアンプ付近のコンデンサの液漏れは間違いなくあったので、対応自体は間違っていないでしょう。

たまに1Pの下が入らないことがあったので、FLI11,FLI12,FLI13を再ハンダしました。どうやらNA基板でもここのハンダ不良が原因で接触不良を起こすらしいです。

入力がちゃんと効きました。少し揺らしたりしても問題無かったのでこれで修理完了です。

【作業内容】
・ビデオアンプ付近のコンデンサ全交換
・フィルターICの再ハンダ