NOVA GAMES 『インテレピット』 の修理

起動したけど絵がバケバケだった『イントレピッド』を預かりました。(C)表記のされているNOVA GAMESのROMシールが貼られているので間違いなく純正でしょう。

原題が『Intrepid』であり『インテレピッド』という表記も見たことがあります。Wikipedia情報ではありますが「イントレピッド(: Intrepid)とは、「大胆不敵」を意味する英語の形容詞である。」とあるので、この記事では『イントレピッド』とします。

追記
タイトーによるDIP表での表記は『インテレピット』でした。まだまだ知らないことばかりであると痛感致します。タイトルは正しい表記に変更しましたが、本文に関しては自戒も含めそのままとしておきます。

動作チェックをしようにもハーネスがなかったのでタイトーハーネスを作りました。Hコネクタの12pinが入手困難と言われていますが、モノタロウで普通に買えます。その辺については『ナイトストライカー』のJAMMA変換ハーネス作成記事をご覧下さい。

立ち上げるとチラチラして9101という数字が出てそれ以降進みません。

一番対応コストが低いフラットケーブルの接触不良を疑いました。フラットケーブル部分に接点洗浄剤を吹き、何度かコネクタを抜き差しします。カプコンの古い2枚基板はこれだけで改善する場合が結構あります。

予想は的中して立ち上がりました。ただ音声にノイズが乗っていて、ボリュームを最大にしても非常に小さいです。ちなみにOPで流れるしんみりする曲はバイエルン・レーテ共和国の国歌、つまりは「インターナショナル」=社会主義や共産主義を代表する楽曲です。赤い国の大使館に忍び込むというゲーム内容には即しています。

オーディオプローブで調べるとPSG音源からは音が高らかに出ていますが、コンデンサからの出力は怪しいです。

アンプを交換するのは手間なのでサウンド周りのコンデンサ4点を交換しました。立ち上げると高らかにOPデモ曲が鳴ったので修理完了でしょう。

下ボードのみ片側ソケットを使っていました。片側ソケットは『イー・アル・カンフー』や『沙羅曼蛇』などの古いコナミ基板やVSシリーズなどの任天堂基板で多用されており、今回は2点だけだったのでついでに交換しました。

ゲーム内容はスパイを操作して大使館から密書を持ち出すという一風変わったものです。

変装メガネ、ランニングシューズ、傘、IDカードなどを大使館から拾い集めていき、最後は鍵の付いた部屋の奥の金庫から書類を盗み出します。

そして最後は傘を使ってビルの外から脱出してステージクリアです。アーケードというよりかはパソコンゲームらしいゲームデザインだと思います。

【作業内容】
・フラットケーブルの接点洗浄
・コンデンサ交換
・ICソケット交換(故障ではないのでやらないでもよい)