ナムコ 『パックマン』 の簡易DC改造と修理

動いていたけど変な画面が出て動かなくなったという純正の『パックマン』を預かりました。この基板はAC駆動のため、動作チェック用に『タンクバタリアン』と同様DC改造をする必要があります。

北米版の回路図を見るとE/5からR53を通って+5Vになっています。このR53をジャンパさせることでE/5に+5Vを入れればヨシでしょう。12Vの方はアンプしか使っていないはずなので、そのままでも大丈夫なはずです。

ジャンパさせました。ACに戻す必要を考えると、このくらい簡単な改造の方が良いかと思います。

起動すると確かにチラチラとした白い絵が出て立ち上がりません。CPUは問題なさそうなので、ROMが正常かどうか調べるついでに脚を磨いて戻していきます。

ROMは正常でした。そして5FのROMを磨いて戻したところ立ち上がりました。ソケット不良の可能性も否定できないので、とりあえず新品に交換してみます。

以前は「動いていたけど時間を置いたらおかしくなっていた」ということで、今回は長めに時間を置いて様子を見てみましょう。

約1時間半経ったらまた同じ画面が出ました。何ということでしょう。今回は5FのROMを抜き差ししても変化がありません。

PROMとカスタムの脚を全て磨いて戻したところ立ち上がりました。ここからまた様子を見てみます。

2時間ほど放置していたらまた同じ画面が出ています。これはもう接触の問題ではないので、オシロ片手に波形を見ていきましょう。

4Kから4Rに位置するプログラム側のSRAM(2114)の波形を見てみるとDATA部分が変です。

この信号は4Hの8304Bから来ています。8304Bの信号を見ると明らかに変です。6Bのカスタムと7Lの74LS02(1)からも信号が来ていますが、ここは問題無かったのでこのICが怪しいのではないでしょうか。

8304Bはなかったので新品の74LS245に交換しました。

願う気持ちでスイッチオン。また同じ画面が出るのかどうか様子を見るばかりです。

8時間通電したままでもリセットすることがなかったのでこれで修理完了とします。再現まで時間が掛かるので、74LS245交換で解決して良かったです。

【作業内容】
・MASK ROM、PROM、カスタムの脚磨き
・ソケット交換
・74LS245交換