コナミ 『イー・アル・カンフー』 の修理

無性に『イー・アル・カンフー』が遊びたくなり基板を引っ張り出したところ、写真の様にキャラ化けが起きていました。このまま放置してもいいことはないので直していきましょう。

スプライトに関するEPROMはD03/D04/D05/D06の4つであり、この基板ではD05とD06がソケット交換されていました。D03とD04はソケット交換されていない片側ソケットだったのでこれが原因でしょう。片側ソケットといえば任天堂とコナミの基板でよく使われており、VS基板沙羅曼蛇もソケット交換で直ったことがあります。

ソケットを交換しました。これで大丈夫だろうという願いを込めてスイッチオン。

直りました。ジャッキー主演の拳シリーズ(『蛇鶴八拳』のラストに開脚突きが出るので気になる方は観ましょう)を彷彿とさせる世界と綺麗なグラフィックが好きなのでキャラ化けを気にせず遊べるようになって嬉しいです。

【作業内容】
・ソケット交換

ナムコ 『ラリーX』 の修理

『ラリーX』の基板です。『NEWラリーX』も大分珍しい基板にはなりましたが、国内純正での初代『ラリーX』は更に珍しいのではないかと思います。

9Jと9KのICが刺さってないのが気になって回路図を見ると、2147が挿してあるとありました。この時点で手元になかったので発注します。

後日届いたので挿しました。これで部品は揃ったので立ち上げてみましょう。

映像は出ていますが立ち上がっていません。起動に関することなので、Z80のCLOCKとWAIT、RESET信号をチェックするもOK、ROMも異常なしでした。

回路図を元に見ていくと、2DのNVC285の出力の波形が変です。カスタム不良の可能性が急浮上しますが、手元の『NEWラリーX』のコピー基板に挿してみます。

波形も正常に出ていて動作しているので、カスタムは無罪です。よかった。そうなるとカスタムの出力の先で変な信号が出ていて、引っ張られているのが原因になるはずです。回路図片手に調べてみましょう。

カスタムの出力先にある5Eの74LS245(19)のOEが浮いています。これがカスタムの出力も引っ張っているのでしょう。

追いかけると5Aの74LS139(5)に辿り着きました。入力部分は来ているのに、DATA OUTPUT部分の(4)~(7)と(9)~(12)が全部浮いていました。故障しているのは明らかなのでチェックすることもなく交換します。出力の先が信号を引っ張っているとなると、COIN2が入りっぱなしだった『パロディウスだ!』の修理を思い出します。

これで直るといいなという期待を込めてスイッチオン。

ROMチェックも始まり起動しましたが、左半分が緑一色です。ビデオ関連は上ボードのはずなので調べていきましょう。

ソケット化もされているしSRAMでもチェックするかと思ったら脚が1本曲がっていました。ペンチで戻してあげます。

映像が出ました。本当にこれだけで済んで良かったです。

5面まで遊びましたが問題無かったのでこれで修理完了とします。『NEWラリーX』に慣れると難易度の高さに驚きます。

【作業内容】
・2147×2 追加
・74LS139交換
・2147の脚修復

ナムコ 『タンクバタリアン』 の簡易DC改造とJAMMA変換ハーネス作成

未チェックの『タンクバタリアン』の基板を預かりました。今までの経験からすると壊れているだろうなあと思いますが、JAMMA変換ハーネスを作成しないことには何とも言えません。

『タンクバタリアン』はAC駆動なので、JAMMAで動かす際にはDCで動くようにしなければなりません。つまり配線図にある「7V AC」と「12V AC」をどうするかです。

ネットにある回路図を見ると、C/3とD/4がダイオードD1/D2とトランジスタを通って+5Vになっています。ただE/5はダイオードを通らずにトランジスタに行っているのでここを利用します。ダイオード部分を飛ばすためにR1の裏にジャンパをし、+5VはE/5からのみ取ることで解決しました。

12Vの方は使っているアンプ(MB3712)の動作電源電圧が9~16Vであり、12Vにダイオードを噛ました所で動作すると判断したので特に何もしていません。

以上をまとめるとこちらの配線図となります。

そしてこちらが上記の配線図で作ったJAMMA変換ハーネスです。

予想に反して問題なく動作しています。たまにはこういうことがあってもいいとは思いますが拍子抜けでした。

ナムコ 『ボスコニアン』 の修理 x2

『ボスコニアン』の故障基板を2枚預かりました。見た限り部品の欠損もないので通電してみましょう。

『ボスコニアン』でよく聞く立ち上りが怪しいという症状もなく、一発で立ち上がりました。

音楽が出ない、自機やスパイシップの色が変、ショットとレーダーが出ないといった問題があります。

ちょっと面倒そうな予感を感じたので、もう1枚の『ボスコニアン』を立ち上げるとROMチェックまで行ってまた再起動しています。

Z80の接触不良が疑われるので、3つあるソケットを全交換します。

一発で起動しました。多少の衝撃を与えたり、しばらく付けっぱなしにしていても問題はなさそうです。グラフィックも問題なく出ているので、こちらの基板はこれで修理完了でしょう。

音の出ない方の基板ですが、直接音声を出しているLM324を交換しても変化はありませんでした。手詰まりを感じたので、PROMから疑ってみることにします。

1Cの74LS174(9)のCLOCKがHIGH固定です。こりゃおかしいだろと回路図を追いかけていくと5CのPROMに行き着きました。

外すとサビだらけだったので、ヤスリがけをして元に戻したところ音声が復活しました。カスタムだらけの基板なので直せて嬉しいです。

次は下ボードを見ていきます。

5Aの(5)(6)(9)(11)が浮いていました。左から7Dの(5)(2)(10)(7)に繋がっていたのでパターンを繋ぎます。またその7Dの74LS174(3)(4)が浮いていたので、4Bの74LS365の(3)(5)に繋ぎました。一つのICを中心にパターンが複数切れているのは『チャンピオンベースボール パート2』の時と同じ故障です。

キャラの色、ショット、レーダーが復活しましたが、画面右に縦線が出ています。5A(6)をジャンパさせた際にショットと縦線が同時に出たので、その信号を回路図から追いかけます。4B(3)から7D(3)だけでなく、3BのHM2511(7)(15)にも行っています。この出力に問題があれば縦線が出るというのも納得がいきます。

読みは当たっており、該当SRAMは死んでいました。手元に動作品から取り外した同等のSRAMがあったので取り付けてみます。

動作チェックをしましたが、リセットなどの問題もなかったのでこれで修理完了とします。

【作業内容】
1枚目
・Z80ソケット交換x3
2枚目
・PROM(BOS1-2)の脚磨き
・パターン修復
・HM2511交換

カプコン 『1942』の修理 (2枚目)

「動作確認して壊れたら直しておいて欲しい」と言われた『1942』が届きました。『1942』はキャラが壊れているコピー基板テキスト類が出ない純正基板をそれぞれ1枚直したので気が少し楽です。

通電するとこちらの画面が出て立ち上がりません。メインCPUのZ80のRESET信号とWAIT信号を見てみましょう。

WAIT信号がどう見ても変です。回路図を見て怪しい信号を追いかけていくと
Z80(24)←D7の74LS00(11)←(12)←(3)←(2)←C7の74LS139(6)←(1)←L10の74LS138(9)←(1)(2)(3)←Z80(3)(4)(5)
とループしています。Z80(3)(4)(5)はA13,A14,A15とアドレスです。こうなると『ムーンエイリアン パートII』と同じくプログラムROMが悪い可能性が浮上します。

EPROMを吸い出してみるとSR_03がエラーを出しています。このROMは壊れているはずなので焼き直します。

無事に起動しましたがコイン入力が入りません。回路図を見るとA6の74LS367(14)が該当しますのでオシロで見てみましょう。

予想通り波形が浮いています。ご丁寧にソケット化されているので新品と交換しましょう。

コイン入力が効きました。2面クリアまで遊び、スプライトや背景、サウンドにも異常が無かったのでこれで修理完了でしょう。

【作業内容】
・27128焼き直し
・74LS367交換

任天堂 VS基板x3 の修理

起動しないという任天堂VS基板を3枚お預かりしたので直しました。

まずは1枚目、『VSスーパーマリオブラザーズ』です。

通電すると確かに立ち上がりません。VS基板のソケットは『沙羅曼蛇』の時と同じ片側ソケットなので、まずはソケットの接触を疑います。

ROMを刺し直したら立ち上がりましたが、根本的な解決になっていません。手間は掛かりますが、ROMソケットx6とPPU,CPUソケットを交換します。

ソケット全て平ピンのものに交換しました。

一発で起動したのでこれで問題解決、ヨシでしょう。

2枚目は『VSアイスクライマー』と『VSエキサイトバイク』です。『VSアイスクライマー』の方は既にソケットが交換されていました。

今まで使っていたハーネスは片側のみしか対応していなかったので、これを機に両画面分のJAMMA変換ハーネスを作成しました。

RGB反転回路と音声アンプを各2個使うという豪華な構成です。昔作った『スーパーパンチアウト』や2画面版『PlayChoice-10』に並ぶゴテゴテっぷりとなりました。

『VSエキサイトバイク』が立ち上がらないのも片側ソケットが原因だろうと判断し、刺し直した所無事に立ち上がりました。ハーネスも問題なく機能しています。

こちらもソケットを一通り交換しました。一発で立ち上がり、3面クリア後のボーナスステージまで遊んで問題がなかったのでこれで修理完了でしょう。

3枚目は『VSレッキングクルー』です。

こちらも絵が出なかったので、過去2枚の前例に倣いとりあえずソケットを交換します。

2P側を交換したら立ち上がりました。スタートボタンを押すと次の画面で止まるので、1P側との同期が取れずにフリーズといったところでしょうか。もう片方のソケット交換にも取りかかります。

28pinが12個、40pinが4個と大がかりな交換となりました。

1P側も立ち上がりました。2P側の様子も見てみましょう。

2P側も動いています。VS筐体で向かい合って遊ぶというゲームデザインなので、配置が1P側のマリオと対になっています。

取り外したソケットの山です。今回は特に考えることなく、ハーネスを作りソケットを交換しただけで動いたので良かったです。

【作業内容】
・ハーネス加工
・ソケット交換多数

日本物産 『ムーンエイリアン パートII』の修理

未チェック品の『ムーンエイリアン パートII』の基板を入手しました。『ギャラクシアン』よりもヤケクソな改造のされている今作に興味があったので嬉しい入手です。

ピン配列が純正『ムーンクレスタ』とも違う独自の配線です。配線図もないのでICからGNDと+5Vを割り出し、アンプから12Vを割り出します。その結果、左の6pinが電源周り、次の2pinは音声と判明しました。

通電してオシロスコープで当たると電源でない6pinの一番左からSyncが出ており、syncの隣3つが映像、一番右がビデオGNDと判明したので改めてスイッチオン。

音と映像が出ていますが立ち上がっていません。

リセットの信号が上下に動いているのでウォッチドッグ関連のICをチェックしますが、故障しているICが見当たりませんでした。

サブボード「AL-12B」の右端に-5Vと12Vと印刷されていますが、どこにも繋がっていないので配線しました。-5Vは電源の6pinからは来ていないので25pinの23から取っています。

サブボードに搭載しているEPROMの2708は駆動に-5Vと12Vが必要です。そのためこのような配線がされていたのでしょう。『ギャラクシアン』は2716のはずですが、『ムーンベース』の時に余った2708を再利用しようとした結果の2708採用だったりするのでしょうか。『早押し対戦クイズ ハイホー2』のROMシールが『ムーンベース カラー』と『ムーンエイリアン』の流用だったのを思い出します。

なかなかのレアケースだと思いますが、参考になればと思い該当箇所の写真を掲載しておきます。

ここまでの進捗です。入手当初の基板の写真を撮影していませんでした。右上の「G.G.I CORPORATION」の文字が眩しいです。GGIの『ギャラクシアン』のコピーを元にニチブツから改造キットを買ったとかそういった経緯かもしれません。

よく見ると左上のIC(74S201N)が無かったので注文して付けましたが、特に症状は変わりませんでした。

SRAM類も全てチェックしましたが全て無罪だったので、もう残るはEPROMくらいしかありません。2708の読み書きにはそこそこいいお値段のアダプタが必要となり、EPROM以外の可能性を疑っていましたが、これはもう2708のプログラムROM以外無いと思います。

という訳で2708アダプタを輸入しました。吸い出したところプログラムROMの3と7が死んでいましたので焼き直します。

起動しました。恐らくRGBの配線も合っているはずです。ここまで来たらもうウイニングランなので、25pinの配線図を追うだけです。

追いかけた結果をまとめました。ハーネスがなくて困っている人は参考にどうぞ。

最終的にこのような形になりました。3と7のROMシールは元から剥がし、セロテープで留めています。

3面クリアまで遊びましたが、特に異常な動作は見当たらなかったのでこれで修理完了とします。起動が怪しい時はまずプログラムROMを調べてみよう、というのが今回の教訓です。それと古い基板を扱うなら2708の読み書き環境はあったほうが絶対に良いです。

【作業内容】
・サブボードとのジャンパ追加
・欠品していた74S201Nの追加
・プログラムROM焼き直し

コナミ 『パロディウスだ! ~神話からお笑いへ~ 』の修理

海外から相場よりちょっとだけ安く『パロディウスだ!』を取り寄せました。関西の若者のセンスが炸裂しているこのゲームは海外で受け入れられたのでしょうか。

筐体に入れた所、ゲームは動作していますが、画面上にゴミが出てしまいます。再起動してもまた発生したので、基板に何らかの不良があると判断しました。

基板に衝撃を与えるとキャラ化けが発生します。MASKROMからEPROM+ソケット化されているところを押すと確実に発生するので、ここの接触不良でしょう。

コネクタがちゃんと付いていませんでした。これを維持する必要もないので、手元の新品ソケットと交換します。

ついでにEPROMも焼き直しました。押しても画面が化けなくなったので解決でしょう・・・と思ったら、横の交換されているSRAMを押すとキャラ化けが発生。こちらも交換していきます。

これで大丈夫かと各所を押して見ると、SRAMの頭の方を押すとまだキャラ化けが起きます。

手元の6264に交換するとキャラ化けは無くなりました。手元のは150nsと速度が遅いので、100nsの6264を発注しました。SRAMを交換したのでここの修理対応は完了でしょう。

サウンドテストで軍艦マーチでも聴こうとテストモードに入ったところ、COIN 2が入りっぱなしでした。動作品と描いてありましたが、eBayなのでこういうものでしょう。

COIN 2のコネクタの信号を見ると浮いています。

隣の2P STARTは押さないとHIGHで押すとLOWになります。見比べると分かりやすいですね。

RN4のKonami 005273というカスタムに辿り着きました。(7)がC22の74LS253(11)に行き、(8)がJAMMAの2P COINに行きます。74LS253へは導通している、(11)はINPUTであるという2点からこのカスタムが壊れていると判断しました。

ドナーとなるジャンク基板を入手したのでカスタムを取り外します。

交換するも症状は変わらず。こうなると受手側の74LS253のIC内部でパターンが切れているという可能性が浮上します。74LS253の方が圧倒的に安いのでカスタム取り用基板を入手する前にこの可能性を考えるべきでした。

これで完治したはずです。今回学んだことはeBayの動作品は信じてはいけない、コナミのI/O不良はカスタムを疑う前にその先のICをチェックするの2点です。それなりに高い勉強代でしたが、カスタムの予備も手に入った上に理解が深まったのでヨシでしょう。

【作業内容】
・ICソケット交換
・SRAM交換
・プログラムROM焼き直し
・74LS253交換

任天堂 『ポパイ』(2枚基板版) の修理

起動しない『ポパイ』の基板を預かりました。2枚基板版です。

任天堂ハーネスは手元になかったので、配線図を元に取り急ぎ作成しました。絵が出れば良いので反転回路も無し、作ってから気付きましたが音声アンプも無いです。

この画面で止まります。

以前直した『沙羅曼蛇』は片側ソケットが原因で起動しませんでした。片側ソケットを放置しても良いことはないので、こちらを交換しましょう。

プログラムROMx4とZ80を交換しましたが動きませんでした。起動しない可能性の一つである7HのSRAMを外して見てみましょう。

チェック機に掛けるとBADと出たので故障でしょう。ハンダが結構残っていて取り外すのに苦労しました。

交換してもまだ起動はしません。次はプログラムROMが生きているか調べてみます。

7AのROMを吸い出そうとすると11ピンのエラーが出ました。2764の11はDATA OUTPUTの1でした。

該当プログラムを別のEPROMに焼き直します。

少し画面が変わりましたので前進しているはずです。EPROMの信号をオシロで見てみましょう。

2764(5)の波形が浮いていました。回路図を見るとSRAM(3)に行くはずですが、テスターで調べると導通していませんでした。

パターンを繋いで見た上で立ち上げます。これで多分直るはずですが果たして。

立ち上がりました。ハーネスに音声アンプを追加して音声の出力も確認しました。1周クリアまで遊び、しばらく放置しても動作していたので、これで修理完了でしょう。

【作業内容】
・ICソケット交換
・SRAM交換
・プログラムROM焼き直し
・パターン修復

アルファ電子 『チャンピオンベースボール パート2』の修理

『チャンピオンベースボール パート2』の基板を入手しました。基板に貼られている「M6000146D」「M6000187A」というタイトーの管理シールが一番珍しい気がします。

タイトー版のマニュアルも純正で付いてきました。基板よりもタイトー管理シールとマニュアルの方が価値がある気がします。ハーネスは『タルボット パート2』の時に作ったので、早速基板を立ち上げてみましょう。

サブボードへのジャンパが取れていたので戻してから立ち上げた瞬間です。

・スプライトは出るが色が変
・背景は出ない
・PSGはノイズしか出ない
・音声はかすかに聞こえる
といった具合です。

サブボードがゆるゆるだったので、片側ソケットを取り外して平ピンソケットへと交換しました。

端子が汚かったので万能Jr.くんで磨いていきます。磨いた布が真っ黒になっていたので、かなり汚れていたのでしょう。

色は正常になりました。一番楽そうな音声周りから手を付けようと思います。

回路図を見るとLM324を出たり入ったりしていました。(7)からは音声が出力されていましたが、最終出力先の(1)からは音声が出ていなかったので、LM324の故障で間違いないでしょう。(使われていたのはHA17902P)

『エキサイティングサッカー』のジャンクから拝借したLM324Nに載せ替えたところ、あの合成音声が高らかに鳴り響きました。

続いてノイズ音が出っぱなしのPSG音源を見ていきます。AY-3-8910の音声出力端子であるANALOG CHANNEL A(4)、B(3)、 C(38)にプローブを当てるとノイズだらけ、別のAY-3-8910に交換しても同じなので、音源は無罪と判断しました。

回路図を見るとデータ転送を制御する信号である(27)のBDIR、(29)のBC1が入力なので、この波形を調べていきます。

信号が浮いていました。パターンを追いかけると7Aの74LS00(12)からC9の74LS00(3)と繋がっていますが、7AとC9のパターンが切れていました。

ジャンパするとノイズは出なくなりましたが、引き続き音は出ていません。74LS00の(3)は出力、(1)と(2)が入力なので、ちゃんと信号が入っているか見てみます。

こちらも波形が浮いていました。パターンを追いかけると5Dの74LS139(10)に繋がっていますが断線していました。

問題なくBGMが再生されるようになりました。残るは背景類が一切出ない問題ですが、これもパターン切れが原因ではないかと推測します。

片っ端からオシロで当たってみると、8Dと8Eの74LS366(1)が浮いていました。パターンの先を調べるとまたしてもC9の74LS00、(6)と繋がっていました。 

またここか・・・と思いながらジャンパさせます。

予想通り背景類が全て表示されました。もしかしたら・・・と思い6つ並んでいる2114を外してチェックしたりしましたが、直ったので結果オーライです。

【作業内容】
・ソケット交換
・端子磨き
・LM324N交換
・パターン修復