アルファ電子 『エクイテス』(海外版)の修理

スプライトが出なくなった海外版『エクイテス』です。サウンドボードに「EQUITES」と書かれたライセンスシールが貼ってあるのがいいですね。

ゲームは動いて音も出ますが、エクイテス(自機)などのスプライトが表示されていません。

スプライトのデータはMASK ROMのEQUITES-S1/S2/S3に格納されているので、それらのスプライトを司るSRAMの波形を見てみます。

何か怪しいなあと思って取り外すも問題無し。そもそもエラーだった場合、起動チェックで弾くでしょう。

5Bの74LS157の出力がLOW固定でした。入力には波形が来ているので、これは壊れていると思って間違いないでしょう。

交換するとスプライトが出てきました。ただレッドタイタンがグレーっぽくなっており、写真は爆死の瞬間なので分からないですが、エクイテスも青と白以外出ていません。

色と言えばCPUボードのPROMx3ですが、脚を磨いて元に戻しても何も変わりませんでした。動作品と入れ替えると故障は下のビデオボード、CPUボードは無罪が確定しました。

『エクイテス』はテストモードに入るとスプライトが常に表示されるので波形が追いやすいです。COIN 1とCOIN 2をTESTに配線するといいんじゃないでしょうか。サウンドテストも出来るしお得。

MASK ROM不良かなと思って交換してみましたがこちらも関係なし。しっかり奥まで挿さないとキャラ化けを起こすので注意。

EPROMから下流は問題なさそうなので、上流へと遡って波形を調べてみます。その結果ここの74LS273の出力がLOW固定でした。入力には波形が来ていたので、これも流石に故障でしょう。

交換しました。

立ち上げるとスプライトが色鮮やかに正常に表示されるようになりました。

首を横にしつつ1周 = 18kmまで動作確認したので修理完了とします。『エクイテス』が自分の手で直せて良かったです。

【作業内容】
・JAMMA変換ハーネス加工
・74LS157交換
・74LS273交換

コナミ 『スクランブル』の修理

コナミ純正の『スクランブル』です。ゲーム開始時に鳴るウィリアム・テル序曲が半分しか鳴っていないということで預かりました。

立ち上げるとクロスハッチから立ち上がりません。

上ボードのZ80に衝撃を与えたところ立ち上がりました。

Z80とPSGx2のソケットが片側ソケットです。立ち上がりが悪いのも音が半分出ないのもこのソケットが原因の可能性が高いです。

片側ソケットx3を交換しました。コナミの片側ソケット問題は『沙羅曼蛇』や『イー・アル・カンフー』でも対応しました。あとは修理日記にないけど『サーカスチャーリー』のキャラ化けもそうだったはず。

立ち上がりも安定し、問題無く音も鳴っています。暫く通電していましたが問題なさそうなのでこれで修理完了とします。あっさり。

【作業内容】
・ICソケット交換x3

タイトー 『スペースインベーダー パートII』の修理 (4枚目)

この修理日記の常連とも言える未チェックの『スペースインベーダー』シリーズ、今回は『スペースインベーダー パートII』です。過去ログ的な紹介ですが、eBayで拾ったジャンク1セット購入したジャンクの修理はこちら。

とりあえず動作品と組み合わせて上中下のボードをそれぞれ見ていきます。

まずは上ボードだけ起動して入れ替えてみると起動しません。上ボードが壊れているので見てみましょう。

暫くそのまま放置しているとテストROMが立ち上がっていました。音が一部鳴っていませんが、立ち上がらない問題を先に解決します。

ちょっと放置してから通電するとまた立ち上がりません。

時間が経つと起動する・・・という所からコンデンサを一通り交換してみると安定して起動するようになりました。

音声不良に話を戻すと、自機死亡音、インベーダーヒット音、エクステンドが鳴っていません。

自機死亡はIC26,IC27のLM3900、インベーダーヒット音はIC29,IC30のLM3900を交換すれば直りました。ただエクステンド音はLM3900を使っていないので、もう少し回路図を見てみます。

IC12の出力からエクステンド音が出るとあります。その一つ手前にあるIC17の556からIC12の74LS11(2)へ信号が入っていますが、74LS11(12)からの出力は何もありません。

IC12の74LS11を交換したところ、無事にエクステンド音が鳴りました。シフターもOKと出たので上ボードはこれで大丈夫でしょう。

中ボードは8080(7)の脚が切れていたので交換しました。その内壊れるだろうということで、定番のCPU近くのタンタルコンデンサも交換します。

下ボードはクロックに問題があるようです。テストROMを挿すと音は出ているので、映像が出ていないということでしょうか。

IC6の74161(14)がLOWというのはおかしい気がします。ただ74161(LSにするとダメっぽい)を交換しても変化はありませんでした。

IC12の7400(9)には波形が来ていますが、(8)がHIGH固定です。交換しても変化はないので、波形の来ていない(10)が怪しいでしょう。

7400(10)はIC4の7474(8)から来ています。回路図を見ると信号がIC6とIC4をグルグル回っているので、とりあえずこのIC4を交換してみます。

映像が出ましたが同期が取れていません。

同期信号=”COMP SYNC”を追いかけると、IC11の74LS55で合成されています。74LS55へ入っている信号の内、(4)がいわゆる波形ではなくLOWだったのでその先であるIC1の74S04(6)を追いかけます。

IC1の74S04(5)(6)がそれぞれLOWです。(5)がLOWなら(6)はHIGHにならないとおかしいはずです。74″S”04はちょっと貴重なので、念のため取り外してチェックしてみることにしました。

案の定壊れていました。『ゲットスター』の時に買った74S04を取り付けます。

同期もバッチリです。これで上中下全てのボードが直ったことでしょう。

組み上げてROMを『スペースインベーダー パートII』に戻しました。起動確認が取れたのでこれで修理完了とします。『インベーダー』は古いだけあり壊れやすいなあと思います。

【作業内容】
・コンデンサ交換
・LM3900x4交換
・74LS11交換
・8080近くのタンタルコンデンサ交換
・8080交換
・74161交換(不要?)
・7400交換(不要?)
・7474交換
・74S04交換

ナムコ 『パックマニア』 の修理

割と安かったので『パックマニア』の基板を買いました。基板に「SUPER PAC MAN」と書いてあるのが味わい深いです。

残機が5だったのでテストモードから変更しようと思ったら「RAM5 ERROR」と出ました。アタリ版のマニュアルにはエラーメッセージの項目があり、「RAM 5 ERROR ROM at loaction L5 on the CPU PCB」と書かれています。

L5はこの62256です。

手元に在庫があったので交換しました。確か『ストリートファイター』の時に買ったはず。

ROMテストも通り、ゲーム設定の変更も出来ました。テストモードだけやたらと輝度が高いのが不思議です。

暫く通電しておきましたが、異常は出なかったのでこれで修理完了とします。アタリ版『パックマニア』のマニュアルのおかげであっさり解決できました。

【作業内容】
・62256交換

任天堂 『ドンキーコング』の修理

毎度おなじみeBayで『ドンキーコング』のジャンク基板を購入しました。TKG-3と書かれているので二次ロットでしょうか。

やっぱり汚いのでママレモンで洗って天日干しにしました。

修理のしやすさを重視した結果、鉄板は取り外して間にプチプチを挟み動作確認をします。

ボリュームが不揃いな上に洗っていたら破損したので新品へと交換します。

物凄い時間を掛けてJAMMA変換ハーネスを作成しました。RGB反転回路とアンプが必須な上に、コネクタが多数ある上に電源入力が3本必要・・・と相当な面倒さです。

音が鳴って立ち上がり、タイトル画面の一部が出て止まります。初期起動は通るのでCPUエラーではなさそうです。

プログラムROMはこの4つです。

ROM脚が錆びていたのでヤスリ掛けで綺麗にしてから吸い出します。

MAMEのデータベース照らし合わせると5KのROMだけ一致しません。このROMがおかしいのは間違いないでしょう。

中を見ると池上通信機のメッセージが壊れずに入っていましたが、あとは一部アドレスが死んでいます。焼き直しましょう。

2532のEPROMは手元にないので注文をしたところでこの日はお開き。ついでにソケットを新品に交換しました。

5KのROMを焼いてみましたが症状は変わらず。

以前直した『ドンキーコングJr.』はメインプログラム用2114が原因でした。今回も可能性としてはあり得るので外してみましたがいずれも問題なさそうです。

やたらと汚いので、4Lの74LS138を調べると波形が明らかに変です。(12)を触るとマリオの死亡音が流れるので何かあると思います。

74LS138を交換したところ立ち上がりました。

サウンドや入力、グラフィックの表示は問題ありませんでした。

鉄板に戻していくとスペーサーが2個ありません。マルツで「CBSS-10-19」と調べたら出てくるスペーサーが同じっぽいので、購入して取り付けます。

海外版なので3周目でようやく50mが見られるのですが、そこまで確認出来たのでこれで修理完了とします。

【作業内容】
・基板洗浄
・ボリューム交換x2
・EPROM(5K)焼き直し
・ICソケット交換(不要の可能性あり)
・74LS138交換
・スペーサー取付

アルファ電子 『スカイソルジャー』の修理

ROMシールがSNKではなくアルファ電子という珍しい『スカイソルジャー』の基板を輸入しました。写真右下にループレバー用の13pinコネクタが残っているので、『バトルフィールド』から改造したのでしょうか。ちなみに基板は『バトルフィールド』と同じですので修理に興味があればどうぞ。

カスタムはALPHA-8713でした。使われているのがALPHA-8511だったと思いますが、きっと互換があるのでしょう。

立ち上げると自機の横に線が出ます。

スプライトのSRAMがメーカーから速度までバラバラです。

動作品を見ると120nsだったこととメーカーがバラバラなのが気になるので、手元にあった100nsの6226を取り付けました。ただ特に変わりません。何らかのTTLでしょう。

電圧が4.91Vだったので試しに5.00Vにすると自機の横線が消えました。ただ動作品は4.91Vでちらつかないので、何らかの問題があることには変わりがありません。

動作品と見比べていると3Jの74LS157(5)(8)の間に100pFのセラミックコンデンサがありません。外された後もないので、製造不良と考えていいのかと思います。

セラコンを取り付けました。

4.91Vにしてもキャラ化けが発生しないのでこの問題は解決したとみて良いでしょう。

触っていると画面が化けたのでソケットに問題があると判断し、スプライトとBGのソケットを一通り再ハンダしました。ある程度衝撃を与えても変化がないのでOKとしました。

『スカイソルジャー』はDIP1-4のOFF/ONで日本語/英語、1-5がSNK/ROMSTARの切り替えです。基板1枚で全リージョンが押さえられるというコレクターにも優しい基板です。

いつも通りママレモンで洗浄し、乾かしてみたところ音が出なくなりました。洗う前は動いていたので、何らかの衝撃による故障と考えられます。

L78M05CVの足が1本取れています。他の2本も無理矢理付けられていて驚きます。

無理矢理ハンダとクリップで繋いでみると音が出たので、この故障で間違いないでしょう。手元になかったのでマウザーで注文していったんお開き。

マウザーから新品が届きましたので取り付けます。

無事に音も出たのでこれで修理完了とします。tested workingとありましたが、かろうじて動いてたといった感じなのがやっぱりeBay。

【作業内容】
・基板洗浄
・3Jの74LS157(5)(8)の間にセラコン(100pF)取付
・スプライト用SRAMを揃える(しないでも問題はなさそう)
・スプライトとBG用SRAMのソケット再ハンダ
・L78M05CV交換

任天堂 『マリオブラザーズ』の修理 (2枚目)

eBayに「スプライトが出ないジャンク」として『マリオブラザーズ』が格安で出ていたので購入しました。

立ち上げると画面の左右調整が効きませんがスプライトは出ています。軽く動かした限り他の異常は見当たりませんでした。割と色々壊れていた1枚目とは大違いの展開です。

電池を捨てた上で、ママレモンを使って洗浄しました。これで大分綺麗になったと思います。

基板上で反転させるより反転基板を使った方が綺麗に出るので、CL2にジャンパを飛ばします。

左右調整はH-POSなのでボリュームを交換しました。

正常に動作しています。

14面まで遊びましたが、リセットやキャラ化けが起きることもなかったので、これで修理完了とします。たまにはこういうラッキージャンクがあってもいいんじゃないでしょうか。

【作業内容】
・基板洗浄
・CL2ジャンパ
・ボリューム交換

任天堂 『マリオブラザーズ』の修理

「音が出ないから見て欲しい」というご依頼があったので、『マリオブラザーズ』の基板をお預かりました。「(C) 1983 Nintendo」以降にヤスリ掛けがあるので国内版の基板です。

音は出たのですが、マリオの歩行音がポポポポ・・・と低いです。これは明らかにおかしいので直しましょう。

回路図を見ると「1 WALK」「2 WALK」と書かれているものがあり、順当に考えたら「1 WALK」がマリオの歩行音でしょう。2Hの74LS123から1Jの74LS629→2Jの74LS629を通っています。

1Jと2Jを入れ替えて様子を見てみようと思い取り、ハンダ吸い取り機で取り外すと2Jの74LS629が砕け散りました。

無事に取り外せた1Jの74LS629を2Jへ移植してみます。

マリオの歩行音が聞き慣れたピピピピ・・・という音が鳴ったので、74LS629に問題があると見られます。発色の具合が違うのは基板上でのRGB反転を止め、反転回路で映像を出しているからです。

もう1個の74LS629は砕け散ったので発注します。

ビデオボードのボリュームがあまりにも適当なものが付いています。104 = 100kΩが付いているのも含め、「流石にこれは・・・」と思うので交換します。

手元に『ドンキーコングJr.』の修理時に使ったボリュームがあるので交換して、スポンジとその下の両面テープを捨てました。ちゃんと「TMA1-03-VIDEO」及び任天堂の権利表記が見えた方がいいと思います。

基板上でRGBを反転させると出力が汚いので、反転回路を使って出力することにしました。ついでにちょっと見た目が良くないのでハーネスの手直しをしていきます。

線材の長さを整え、付いていない部分のGNDを配線した上で反転回路を取り付けました。

CL2のジャンパも付けたのでこれで大丈夫でしょう。

やたらとリセットが掛かるので、メインCPUとプログラムROMのICソケットを交換しました。これで暫く様子を見てみます。

74LS629を1Lと2Lの両方に取り付けたところ、マリオの歩行音が『クレイジークライマー』のビルを登る音みたいになりました。回路図を見ると1Jと2Jの出力が1Kで合成されている、74LS629は新品に交換した・・・から推測するに629周辺のフィルムコンデンサに原因があると思われます。

C6の0.0039μとC17の0.022μ、ついでにタンタルコンデンサx2を交換しました。

聴き慣れた足音が出ました。フィルムコンデンサ1つでここまで音が変わるというところに、ディスクリート音源の奥深さがある気がします。

氷(スリップアイス)が出るところまで問題が見当たらなかったのでこれで修理完了とします。ここまで大丈夫ならツララも大丈夫でしょう。

【作業内容】
・74LS629交換(不要だった可能性あり)
・ハーネスにRGB反転回路取付及びCL2ジャンパ
・ボリューム交換
・Z80及びプログラムROMのICソケット交換
・フィルムコンデンサ交換

テーブル筐体 (SEGA T-13)の整備

ジャンクのテーブル筐体を入手したので整備までの過程を記していきます。入手したのは1983年の『スタージャッカー』と同時にリリースされたT-13で、セガのシステム1やこの時代のアルファ電子タイトルを動かすにはピッタリな筐体です。引き取りから搬入まで手伝って頂いた知人には感謝。

筐体に張り付いていたステッカーによると1985年に製造されたようです。

購入時に把握しているのは以下でした。
・モニターは未チェック
・天板のカギは破壊済
・パネル欠品
・スピーカー欠品

電源を見るとテーカン製だったので、捨てて新品に交換しました。

+5Vの調整がやりづらいだけでなくACの線も短かったので、ACの線を延長して電源を平置きにしました。

付いているハーネスを見るとGNDの位置が変に見えますので、このハーネスは使わない方向で進めます。

動作している別のT-13のJAMMAハーネスを使って動作確認します。

無事に映像が出ました。モニターが死んでなくて良かったです。

スピーカーがなかったので同型のものを取り付けました。ちょうど線が2本出ていたので調べてみたところ予想通りSP+と-だったので接続します。

入手時に入っていた木の板は無理矢理入れられていたので、寸法を測り直したものをホームセンターで購入して入れました。寸法は403mm x 300mmでしたので、板がなくて困ってる人は参考にしてください。

36pinコネクタの配線図は調べた限り以下なので参考までにアップしておきます。

上記の配線図を使いJAMMAハーネスを作成しました。

動作は問題ありませんでした。映像、音、テストスイッチ、サービススイッチ、1P/2PスタートがOKです。コインシューターは反応が悪いので交換をする予定です。

1P STARTの効きが悪かったので、ガワを分解清掃してマイクロスイッチのみを新品に交換しました。

ついでに2P側も清掃してマイクロスイッチを新品にしました。スマイリーの褪せ具合に年期を感じます。

この先の予定は以下です。
・カギの交換、取付
・コインシューター交換
・パネル取付
・2P側への鉄板取り付け

芝商事でカギを4個と730A/Bを注文したので交換していきます。

新品に交換しただけあり100円玉がすんなり入っていきます。天板のカギは跡形もありませんでしたが、ベロが手元にあったので2個共取り付けました。

現物を元に背面の鉄板を作って貰いました。お値段は5k+送料と全然納得のいく金額です。購入したのは鉄板市場というサイトです。

背面に付けてみましたが中々いいんじゃないでしょうか。もう1台の背面パネルが無いT-13にも付けておいたのでこれで安心です。

パネルも入手したので、筐体の中に入っている9pinコネクタを生かす方向で配線します。調べた限りはこの配置ですが、GNDの場所も含めちゃんと各自テスターで調べてください。

レバーとボタンを新品で買ってきたので組み込みました。

インスト類を入れて完成です。上に荷物を置く可能性が高いので薄手のビニールシートを切って敷いています。ビニールシートに空気が入るのが少し気になりますが、ゲームは遊べるのでこのまま使っていきます。

同じアルファ電子の『スパークシックス』と向かい合わせで稼動させてみました。アルファブルーがブラウン管で煌々と輝いています。

アルファ電子 『バトルフィールド』の修理

久々に主人公の断末魔が聞きたくなったので『バトルフィールド』の基板を出して来たところ起動しません。プップップップッとリセットが掛かり続けている音が聞こえました。

68000(18)がRESETなので波形を見てみると波形が上下に動いています。

RESET信号はCPU横のカスタム、ALPHA-8511(2)にも繋がっています。カスタム不良だった場合は詰むので、カスタム不良ではないという前提で進めていきます。

ALPHA68Kは回路図がアップされているので、それを元に起動周りを追いかけると74LS193(7)がどう見ても変でした。ただ外してチェックしても関係なかったので別の所が原因となります。

よーく見てみると丸で囲んだ部分のパターンが切れています。調べると1P STARTへと繋がっていたので起動とは関係無かったですが、繋がないと遊べないので繋いでおきます。

外側のALPHA-INPUT84(黒塗りされている個体あり)だけ妙に錆びているのが気になります。最近ジャンクで拾ってきたのではなく、前々から自宅で管理していたので不思議です。ループレバーが要るし適当に絵出しだけして放置してたにしても錆は考えにくいです。

錆びてるカスタムを手元にあったALPHA-INPUT87へと交換しても進捗なし、そこから何日か見て手詰まりを感じたので知人に預けてみました。

「直った」と言われたので見てみると、ALPHA-INPUTが87から84のリプロに交換され、1本ジャンパが飛んでいました。黄色い丸で囲んだ部分がおそらく切れている部分でしょう。84と87は使われているICが違うので互換性はありません。

上部のパターン切れは見つけたので、下部もパターンが切れている可能性は確かにあったよなあと思います。少しでも怪しいと思ったらテスターで当たる癖を付けたいです。

無事に起動しています。

DIP1-6をONにすると無敵になるのでローマ時代の戦士を助けるところまでを確認しました。「古代ローマ時代」とは言いますが「ローマ時代」とは普通言わないんじゃないかなあと、この画面を見る度に思います。

同じ時空を旅して撃ちまくるシューティングの『ニンジャコマンドー』では「エジプト時代」と出るので、もしかしたらアルファ電子内では何かあったのかもしれません。

関係ないですが海外マスターシステム版『Time Soldiers』はアルファ電子が直々に移植しているのでかなり完成度が高いです。未だにお手頃な値段なのでとりあえず買いの1本。日本でのリリースも考えていたのかFM音源にも対応しています。

【作業内容】
・パターン修復
・カスタム(ALPHA-INPUT84)交換