
起動しない『ロードファイター』の基板です。

確かに通電するとこの画面で止まります。『ロードファイター』は買おうと思ったことがないので、マジマジと見るのはこれが初めてです。色々と見ていきましょう。

電池はどう見ても切れてるので、とりあえず手元のボタン電池と交換してみましたが変化はなし。電池を外してもいいタイプなのでしょう。

裏面を見ると2Pボタン3とGNDがジャンパされています。これが電池に関する処置だと思われます。


6809Eは(37)がリセットなので信号を見てみると上下にパタパタしています。これだけ向きが逆ですが、電源ラインとかを追いかけるとこれはこれで正常のようです。

プログラムROMとSRAMをチェックするも異常はありませんでした。

上下にパタパタしている信号を追いかけると下ボードのD1にあるカスタムに辿り着きました。


丁寧に取り外して、同じカスタムを使っている『イー・アル・カンフー』に載せてみたら問題なく動きました。よってカスタムは生きているということになります。良かった。

リセット信号を追いかけている間に位置するB2の74LS367が怪しいと思い、取り外してチェックしてみたところ壊れていました。ただ交換したところで何も症状は変わりません。


下ボードのスプライト周辺の74LS245の波形に違和感があったので、取り外してチェックを掛けてみたらE10の74LS245でエラーが出ました。下ボードの74LS245は結構な数が繋がっていたので、片っ端から外してチェックする以外に思い付きませんでしたが、もっとスマートな方法があるのではないかと思います。

そして交換しても変化はなし。
一旦下ボードは見切りを付け、また上ボードを見ていきます。動作品がないと切り分けが出来ないので面倒ですね。


F5の74LS253を見ていたら、出力部分の波形が何かおかしいです。『パロディウスだ!』の時と同じくこの辺に付いているコナミの74LS253はキー入力でしょうから、こんな波形が出るとは考えにくいです。

E12の74LS244に辿り着きました。取り外すまでもないと思いますが、ハンダも吸い取りやすいので取り外してチェックしてみます。

やっぱり壊れてました。ただ交換するも特に症状は改善せず、リセットを繰り返しています。


F15のヤスリ掛けされたICから浮いた波形が出ているけど何だろう・・・とネットにある『ハイパースポーツ』の回路図を調べて見たところSN76489AN(音源)でした。波形が浮いている部分はサウンド出力だったため、これで正常です。

SN76489ANをオシロで触っていくと画面に変化が出ました。この周辺の何かが怪しいはずです。ここまで結構な時間が掛かっていますが、ようやく画面に変化が出てやる気が出ます。

H13はどう見てもハンダがちゃんと流れていないので、再ハンダしても特に症状は変わらず。この前見た『スラップファイト』も同様に中途半端なハンダでICが付いていましたが、同じ人が修理したとかありえるのかもしれません。


周辺のTTLを調べていたらG18の74LS244(11)の波形が浮いていました。パターンは繋がっているので、どこかで異常があると思われます。

6809E(22)へと繋がっていました。

試しにクリップで6809Eと74LS244をジャンパさせると立ち上がりました。

6809Eを見ると脚が曲がっていました。症状の切り分けの為に新品の6809Eと交換して戻したときに、脚が曲がってしまったのでしょう。

電池を外しても動いているようなので取り外します。

3面クリアまで遊んで見ましたが、問題なく動いているように見えたので修理完了です。波形が浮いて壊れているという分かりやすい故障がなかったのもあり、修理完了まで結構時間が掛かってしまいましたが直ったからヨシでしょう。

翌日立ち上げたらBGMがエンディング曲になっていました。曲の指定アドレスがおかしいとかでしょうか。

SN76489ANへと繋がっているF13の74LS374に触れたらサウンドが変化しました。ここが怪しいでしょう。

怪しい74LS374を新品に交換してみます。

サウンドが元に戻りました。3時間付けっぱなしにしても大丈夫なので、改めてこれで修理完了とします。
【作業内容】
・74LS367交換
・74LS245交換
・74LS244交換
・74LS374交換